目次
「老朽化に伴って新しいビルを建てることになったため、古いビルを解体したい…。」
「両親が所有していたビルを解体し、綺麗な更地にして売却したい…。」
「ビルで経営していたショップを閉店するので、ビルを解体することになった…。」
上記のような、ビル解体に関するお悩みを抱えてはいませんか?
しかし、ビルの解体工事は日常生活においてあまり馴染みのあることでもないので、どのようにおこなうべきなのか詳しい情報が知りたい方も多いでしょう。
そこで、今回の記事では「解体にかかる費用の相場」や「工事の手順と期間」について、ご紹介いたします。
費用を安くするためのポイント等もまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ビル解体費用の相場はいくら?坪単価をチェックしよう
ビルだけに限らず、マンションや一軒家などの建物解体費用は、ある条件に沿って坪単価の相場が変動します。
主なビルの構造の種類は、「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」「鉄骨鉄筋コンクリート造」の3種類です。
ここで、おおよその相場を確認しておきましょう。
ビルの解体費用の相場は構造や地域によって変動する
ビルの解体費用は、建物の構造と地域が関わって相場が変わっています。
たとえば、「解体を予定している建築物の隣接道路が狭すぎて、重機が進入できない。」場合には、手作業をしたり小型の解体機器を使ったりしなければなりません。
通常よりも時間がかかる分、業者側に支払う金額が大幅に増加してしまうのです。
鉄骨造ビルを解体する場合の費用はいくら?
「鉄骨造ビル」とは、主要の構造部に形鋼や鋼材などを用いて造られたビルのことです。
一坪あたり、約30,000~40,000円が相場と言われています。
鉄筋コンクリート造ビルを解体する場合の費用はいくら?
「鉄筋コンクリート造ビル」とは、コンクリートの中に鉄の棒を埋め込んで、強度を高めに造られたビルのことです。
こちらはコンクリートが使用されているため、鉄骨造よりも強度は高くなっており、耐震性などにも優れています。
ただし、解体時には鉄骨造より作業時間を費やす必要があるため、相場も一坪あたり約40,000~50,000円と、少し高額なので覚えておきましょう。
鉄骨鉄筋コンクリート造ビルを解体する場合の費用はいくら?
「鉄骨鉄筋コンクリート造ビル」とは、鉄骨の骨組み周辺に鉄筋を張って芯にし、その周りにコンクリートを流し込んで造られたビルのことです。
鉄骨造と鉄筋コンクリート造の2つを組み合わせて造られています。
非常に強固で頑丈な構造のため、高層建築物に活用されていますが、その分建築する時の工期も長期間取られています。
坪単価の相場も、高めで約60,000~70,000円程度。
ただし、上記でご紹介してきた金額はすべて目安相場であり、地域や現場状況、解体する時期によっても料金は異なるので、あらかじめ業者にしっかりと問い合わせておきましょう。
ビルを解体する際にはアスベストの撤去費用がかかるケースもある
ビルだけではなく、1970年~80年代よりも前に造られた建築物の中には、アスベストと呼ばれる有害物質を含む建材が使われている場合があります。
アスベスト(石綿)は、天然でできた無機繊維状鉱物のことであり、近年になってから身体に悪影響を及ぼす可能性があると判明しました。
人間がアスベストを吸引してしまうと、悪性中皮腫、間質性肺炎、肺がん、良性石綿胸膜炎やびまん性胸膜肥厚などの病気になる危険もあります。
そのため、アスベストが含有している可能性のある建物は、必ず撤去作業を行わなければならないのです。
では、撤去の費用相場がいくらなのかチェックしておきましょう。
ビルを解体する際のアスベスト撤去費用はいくら?
アスベスト含有したビルを解体する場合は、必ず専門業者に依頼して、調査・除去工事を行って貰いましょう。
以下では、国土交通省が公表している調査結果を参考にし、アスベスト解体工事費用の相場をまとめました。
アスベスト処理面積 | 価格相場 |
300㎡以下 | 2.0万円/㎡ ~ 8.5万円/㎡ |
300㎡~1000㎡ | 1.5万円/㎡ ~ 4.5万円/㎡ |
1000㎡以下 | 1.0万円/㎡ ~ 3.0万円/㎡ |
参照:国土交通省
一覧を見ると、「処理面積によって価格は大きく変動すること」が分かるかと思います。
こちらの表はあくまでも目安の価格相場になるので、具体的な処理費用を知りたい方は専門家にご相談をお願いします。
ビル解体工事にかかる期間についてご紹介!
解体工事を何度も請け負ったことのある経験豊富な業者であれば、建物の材質や大きさを見た段階で、おおよその工期をすぐに予測してくれます。
また、今ではインターネットで工事完了までに掛かる期間を調べられるサイトも存在しているので、ご自身で目安を調べて大体のスケジュールを管理することも可能です。
では、実際にどれくらいの期間がかかるのかを見ていきましょう。
ビル解体工事にかかる期間の目安は?
ビルの解体工事にかかる目安の期間は、契約日から完了までのトータルで約1~2週間くらいです。
ただし、台風、大雨や雪などの悪天候になった場合、工事期間を延長しなければならなくなるため、あらかじめ少し長めに見積もっておくことが大切です。
契約する時に、業者からしっかりと話を聞いておくようにしましょう。
ビル解体の手順は?スケジュールを確認しよう
すべてのスケジュールを業者に任せっきりな状態にすると、業者が無駄に時間をかけて作業を行ったり、重要な工程を飛ばしていたりしても気付きにくくなるため、個人でも管理しておくことが大切です。
では、ビルの解体手順を一から見ていきましょう。
ビル解体時の大まかな流れをご紹介
ビル解体の流れは、住宅の解体と大きな差はありません。
以下に、工事内容を簡潔にまとめてみました。
①解体業者による現場の調査
②見積書の確認と業者選定
③業者との契約
④現場を再度確認、近隣への挨拶回り
⑤ガス、電気、電話線などの撤去依頼
⑥足場組立と養生
⑦内部の建材を分別解体
⑧建物本体の解体
⑨基礎コンクリートの解体
⑩整地工事
⑪現場に赴いて最終確認
⑫工事費用の支払い
ビルは坪単価で約50,000~80,000円が相場費用と言われており、100坪だと500~800万円程度の高額料金がかかる計算になります。
全額後払いになると、現地の作業員への給料などが支払えなくなる状況になるため、工事費用が莫大な時には、前払いできるほどの金額を準備しておきましょう。
また、ビルは建物自体が非常に大きいモノなので、一つ一つの作業にとても時間がかかります。
一度作業が開始されれば、数週間~数か月の時間を費やすことになるため、余裕を持って依頼するようにしましょう。
ビルの解体費用を安くするポイント!
工事費用は非常に高いものですし、数十万円でも安く作業を終わらせたいところですよね。
最後に、ビルの解体費用を安くするためのポイントをご紹介いたします。
1回の工事につき、数百万円以上かかるものなので、少しでも安くするためのコツを理解し、しっかりと実践していきましょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
解体業者を選ぶとき、最初から一つの業者に決断してしまうと、損をしている可能性があります。
複数の業者をきちんと比べることで、「ここの会社は安い」「ここの会社は高い」というように、具体的な相場を知ることができるため、最低でも2~3社は見ておきましょう。
実際に複数の業者を比較してみなければ、目安相場を知ることはできません。
また、解体費用の内訳などを参考にし、金額だけでなく作業内容や工事期間もチェックしておきましょう。
例を挙げると、廃材処分費が異常に高く設定された業者には気をつける必要があります。
工事にかかる費用は、業者の方針によって多少の違いがありますが、処分費用はどこの業者もさほど変わりませんので、依頼時には必ず確認するようにしましょう。
アスベストが使用されている場合は補助金制度を利用する
解体予定の建物にアスベストが使用されている状態だと、使用されていない状態と比較して、大幅に費用が高くなってしまいます。
もし解体したいビルにアスベストが使用されていた場合は、多くの地方公共団体が運営している、アスベスト処理を援助する「補助金制度」を活用しましょう。
ただし、制度が存在していない市町村もあるため、事前に電話や窓口などで問い合わせてみましょう。
参考記事:解体工事におけるアスベストの届出や解体費用・近隣説明について
ビルの解体工事をお考えなら是非かたづけレスキュー隊にご相談ください!
私たちかたづけレスキュー隊は、「建築物の解体工事全般」をお請けしております。
ビルの解体工事はもちろんのこと、公共機関に提出しなければならない必要書類の作成や提出、また工事前の挨拶回りまでワンストップサービスで対応することが可能です。
どこよりも安いお見積もりを目指し、最初から最後まで親切丁寧なご対応をさせて頂きます。
「解体工事を初めて行う」という方も、まずはお気軽にご相談くださいませ。
まとめ
「ビルの解体工事」についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
建物の構造や地域の環境などによって、解体費用の相場は大きく異なることが分かりましたよね。
また、建築物にアスベストが含有していた場合、居住者だけではなく、周囲の人々にも悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、ご近所トラブルを未然に防ぐためには、事前に適切なアスベスト処理作業を行うことが重要です。
アスベスト処理に関しては、各市町村で補助金をもらえる場合もありますので、興味のある方は事前に相談してみるのもおすすめします。
ビルの解体工事は決して安いものではありませんので、費用について正しい知識を持った信頼できる業者を見つけ、満足できる解体を行うようにしましょう。