お肉、お魚、野菜や果物など私たちの生活において大切な食材を貯蔵する冷蔵庫。
現代では各家庭に必ず1台あると言えるほど、ライフスタイルの基盤を支えてくれる存在です。
しかし冷蔵庫を長期間にわたって使用すると、老朽化が進んで急に故障することがあるので、いずれは買い替えを検討しますよね。
一人暮らしや結婚などの新しいスタートをきっかけに、異なるモデルの冷蔵庫を購入するため、今使っているものを処分したい方もいるでしょう。
けれども冷蔵庫を捨てる機会はほとんどありませんし、サイズや性能などのバリエーションが豊富なので、どのように対応して良いのか分からない方もいますよね。
頼むのであれば、できる限り安い料金で済ませたいことでしょう。
今回の記事では、そのようなお悩みを解決するために「冷蔵庫の処分にかかる費用」をご紹介します。
「家電リサイクル法」や「冷蔵庫を効率よく処分する方法」についても詳しくまとめてみました。
冷蔵庫は家電リサイクル法の対象
冷蔵庫は家電リサイクル法の対象製品になっているため、そのルールに従って処分を行わなければなりません。
また、粗大ごみとして捨てることも不可能なので、忘れないように気を付けましょう。
家電リサイクル法とは?
「家電リサイクル法」とは、ある特定された家庭用機器からまだ活用できる部品と材料を回収してリサイクルし、廃棄物を増やさないようにするために作られた法律になります。
それゆえ小売業者と製造業者などのメーカーが中心になり、あまった資源の有効活用を推進する取り組みを行っているのです。
また「家電リサイクル法」には、冷蔵庫を始めとして下記の4品目が対象区分となっているので、しっかり覚えておきましょう。
【対象となる家電4品目】
・冷蔵庫と冷凍庫
・洗濯機と衣料用乾燥機
・テレビ
・エアコン
この家電4品目を処分したい場合には、自己判断で捨てることなく業者やメーカーに対応して貰うようにしましょう。
家電リサイクル券
家電4品目を処分する場合には、買取専門業者やネットオークションで売却する状況を除き、必ず「家電リサイクル券」を購入しなければなりません。
また家電量販店に依頼する場合か、指定取引場所に持ち込む場合でも、家電リサイクル券の種類は異なるため、必ず覚えておきましょう。
冷蔵庫の処分はリサイクル料金と運搬料金がかかる
上記で述べたように、冷蔵庫は家電リサイクル法の対象製品に含まれているので、処分するには一定のリサイクル料金がかかります。
また、冷蔵庫は高い運搬料金のかかるケースがほとんどです。
家電製品の中ではサイズが大きく重量もあり、自分で運ぶには非常に手間暇がかかるため、専門業者に運搬をお願いする方が増えています。
冷蔵庫の処分方法8選
基本的に冷蔵庫を処分するときは料金がかかります。
しかし、まだ使える状態であれば無料で処分できる方法もあるのです。
下記でくわしく説明するので、自分に合う最適な方法を見つけてみましょう。
冷蔵庫を購入した家電量販店・電器店に処分を依頼する
冷蔵庫を処分したことがある家電量販店や電器店に行くと、販売した店舗側は必ず受け付ける義務があるので、引き取りに対応してくれます。
自分で店舗に行く場合は、リサイクル料金のみ。
運搬をお願いしたい場合は、リサイクル料金と運搬費用がかかります。
リサイクル料金は店舗によって多少異なる場合がありますので、ご心配の方は事前に確認しましょう。
新しい冷蔵庫を購入するお店に処分を依頼する
冷蔵庫が壊れてしまった時には、新しい冷蔵庫を購入する方がほとんどですよね。
その場合は、これから購入予定のある家電量販店や電器店に処分を依頼するのがおすすめです。
新しい冷蔵庫が届くのに合わせて古い冷蔵庫を回収してもらえるので、処分を一気に終わらせることができます。
また家電量販店によっては、「値引きして貰えるお得な買い替えキャンペーン」を行っている場合があります。
さらに「通常営業日よりも多めのポイントが付くプレゼント企画」を行っている場合もあるので、複数の店舗でチラシやホームページを確認してみましょう。
自治体に問い合わせる
数十年も使っていたり知人に貰ったものだったりと、以前冷蔵庫を購入したお店が分からない方は、住んでいる地域の自治体に問い合わせるのがおすすめです。
電話や窓口で相談すれば、引き取りに対応した小売店舗や事業所を紹介してくれます。
また、市町村区自体が回収してくれる場合もあるので、スムーズに話を進められるでしょう。
大阪府自治体で冷蔵庫を処分する場合」は、処分したい冷蔵庫と、あらかじめ支払いを終えた家電リサイクル券の控えを一緒に持っていきましょう。
持ち込みが難しい場合には、収集運搬許可を持った業者に運搬依頼をお願いします。
運搬料金を業者に支払って、支払いを終えた家電リサイクル券の控えをお渡しください。
【大阪府自治体のお問い合わせ先】
電話:0120-31-9640
受付時間:9時から18時まで(日曜日・祝日は除く)
指定取引所に持ち込む
最寄りの郵便局窓口にて、家電リサイクル券を購入して料金を支払い、自ら冷蔵庫を指定取引場所に持ち込んで処分することもできます。
持ち運びは大変かもしれませんが、収集運搬費用は一切かからないため、リサイクル料金のみで処分を行うことが可能です。
全国各地に展開しているので、お近くの指定取引場所を調べてみましょう。
リサイクルショップに持ち込む
冷蔵庫は、中古品の買取・売却に特化したリサイクルショップに持ち込んで処分することもできます。
しかし「製造から5年以内まで」と規定が設けられている場合が多いため、売りたい冷蔵庫の年式確認をお願いします。
また無料出張サービスで自宅査定をしてくれるお店もあるので、気になる方はぜひ問い合わせてみましょう。
フリマアプリ・ネットオークションを活用する
冷蔵庫は「メルカリ」や「ヤフオク!」などのフリマアプリやネットオークションを活用して処分することもできます。
近年では利用者も増加しているので、古い製品でも使えれば十分に需要はあります。
ただし、小物ではなく高額商品なので、買い手が見つかるまでに時間がかかってしまう傾向にあるでしょう。
すぐに売却処分したい方には向いていない方法かもしれません。
また商品の撮影や説明文作成、買い手への対応、梱包や発送までの作業をすべて個人で行う必要があります。
販売になれていないネット初心者には、あまり向かない方法だと言えるでしょう。
知り合い・友人に譲る
知り合いや友人の中に冷蔵庫を欲しい方がいる場合は、譲ってしまうのも良いでしょう。
運搬作業が個人でできれば費用も掛かりませんし、手続きも一切不要のため、タダで処分することが可能です。
掛かるとしても郵送や運搬費のみなので、他の方法よりも安く済ませることができるでしょう。
引き取ってくれそうな候補のいる方は、ぜひ一度お声かけしてみて下さいね。
不用品回収業者に処分を依頼する
冷蔵庫のみでなく、他にも処分したい不用品があれば、まとめて引き取りに対応してくれる不用品回収業者に依頼するのが一番おすすめです。
冷蔵庫、冷凍庫、エアコン、洗濯機、衣料乾燥機、テレビ、パソコン、スピーカー、電子レンジ、食洗器や炊飯器などの数多くある家電製品たちを一括処分できます。
またテーブル、イス、ピアノ、タンスや食器棚などの家具にも対応しているため、引っ越しを伴う大掃除中の方には大活躍するでしょう。
不用品回収業者に依頼すると、自分で重量のある製品を運ぶ心配もありませんし、好きな日時に来てくれるので、今後の予定に合わせてスケジュールも調整できます。
冷蔵庫を処分したい場合には、ぜひ効率の良い不用品回収業者に依頼しましょう。
冷蔵庫処分の費用相場
冷蔵庫を処分するには不用品回収業者に依頼するのが最適と分かりましたが、費用相場はどれくらいになるのでしょうか?
業者別で異なる大まかな料金設定をまとめてみました。
家電量販店・電器店に処分を依頼した場合
【家電量販店や電器店に冷蔵庫の処分を依頼した場合の処分費用相場(大手冷蔵庫メーカーの商品)】
・170ℓ以下の製品で約3,700~5,000円
・171ℓ以上の製品で約4,500~6,000円
運搬費用で別途1,000~2,500円ほど取られる場合もあれば、運搬費用込みで買取を行ってもらえる場合もあります。
お店の方針で対応は異なりますので、あらかじめ電話で確認しましょう。
また現在の日本にはヤマダ電機、ケーズデンキ、ベスト電器、ヨドバシカメラ、ジョーシンやエディオンなど、大手の家電量販店や電器店がたくさんあります。
複数の店舗で見積もりを行い、自分の満足するプランで処分すると良いでしょう。
冷蔵庫を指定取引場所に自ら持ち込み処分する場合
冷蔵庫を指定取引場所に自ら持ち込んで処分したい方は、リサイクル券の料金を郵便局で支払い、券にはメーカーとサイズを記載しなければいけません。
また処分費用はパナソニック、日立、東芝、シャープや三菱電機などの大手ブランドメーカーか、その他のメーカーでも少し異なります。
【大手メーカー】
・170ℓ以下の製品で約3,600円
・171ℓ以上の製品で約4,700円
【その他のメーカー】
・170ℓ以下の製品で約5,200円
・171ℓ以上の製品で約5,600円
ブランド力の高いメーカーの方が知名度と需要もあるので、比較的安く処分してもらえます。
不用品回収業者に処分を依頼した場合
不用品回収業者に冷蔵庫の処分を依頼した場合の料金は、約3,500~4,000円です。
積み放題プランを利用すると、軽トラックで約10,000~18,000円、2トントラックで約30,000~40,000円で、冷蔵庫と他の不用品をまとめて処分できます。
一人暮らしの学生や同棲中のカップルは軽トラ。
大人数のファミリーは2トントラックを利用するのが良いでしょう。
また運び出し方法やサービスなど、不用品回収業者でオプションに差があるため、必ず複数社見積もりを行うのがおすすめです。
冷蔵庫の処分は不用品回収業者がおすすめ!
冷蔵庫の処分は、融通の利やすい不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
最後にメリットとデメリットをご紹介します。
下記のポイントを把握して、円滑に冷蔵庫を処分しましょう。
不用品回収業者のメリット
まず、メリットを簡潔にまとめました。
・運搬は業者がすべて行ってくれるので運ぶ手間がかからない
・一つずつではなくまとめて処分できる
・自治体では断られるものも回収してもらえる
・プロが運んでくれるので部屋の破損を予防できる
・スケジュールを合わせられる
・業者によっては即日処分できる
他の業者や自治体では処分不可能なものであっても、回収してもらえるのは非常に助かるでしょう。重たいモノを運ぶのが難しい女性や高齢者の方でも安心です。
また自分の好きな日程で処分を行えるので、仕事でお忙しい方も日付を合わせやすいと言えます。
不用品回収業者のデメリット
つづいて、デメリットをご紹介します。
・他の処分方法よりもサービスが良いので費用が高い
・悪質な業者に騙される危険性がある
少し費用が高い点を考慮できれば、知識の豊富でサービスが安定している不用品回収業者に依頼するのが一番良いといえるでしょう。
デメリット以上にメリットが多く、他の処分方法よりも満足度の高いサービスが受けられます。
悪徳な不用品回収業者に注意
無許可で営業を行っている業者や悪徳な取引をしている業者が一定数いるため、トラブルに巻き込まれてしまったというケースがあります。
無料で回収してくれると聞いていたのに追加料金を請求されたり、見積もりの倍以上の金額を提示されたりと、深刻な状況になってしまうこともあるのです。
良い不用品回収業者を見極めるためにも、事前に運営会社のホームページや口コミの確認を行っておきましょう。
そして本社の住所や電話番号が掲載されているかを見たり、一般廃棄物処理業の免許を所有しているか見たりと、小さなポイントにまで目を配るのがおすすめです。
また複数の業者に見積もりをお願いして、自分のプランに最適な不用品回収業者を選びましょう。
まとめ
冷蔵庫の処分方法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
自治体に持ち込む、リサイクルショップで売る、フリマアプリやネットオークションで売る、家電量販店や電器店に頼む、友人に譲るなど、さまざまな方法を選ぶことができましたね。
その中でも、一番効率が良かったのは「冷蔵庫を不用品回収業者に依頼する処分方法」です。
急な予定変更にも合わせやすく、迅速に処分を終えることができるので、冷蔵庫の処分に迷っている方はぜひご利用ください。