引っ越しにあわせて大掃除を行っているとき、テレビ等の電化製品を片付けるのはとても大変ですよね。
とくに自分で取り外すことが難しいエアコンは、どうやって処分するべきかお困りの方は多いのではないでしょうか。
今回は、そういう悩みを抱えている方のために「エアコンを処分するための方法」をご紹介します。
どのように処分すべきなのか、どんな業者が行ってくれるのか、依頼した場合の相場はどのくらいなのかについて、詳しくまとめました。
目次
取り外しを行う必要はあるのか
エアコンの取り外しを行う必要は、賃貸によってさまざまです。
元々付属されていない物件に取り付けていた場合には、取り外す必要があるでしょう。
また、不要で業者に引き取りをお願いしたいときには、きちんと取り外し工事を済ませておく必要もあります。
エアコンは手順さえ把握していれば、個人でも作業可能ですが、基本的には安全面を考慮し、専門の業者に依頼しましょう。
家庭用エアコンの取り外し工事が必要
家庭用のエアコンを処分するには、専門の業者に取り外し工事を頼む必要があります。
なぜなら、大体のエアコンは部屋の高所に設置されており、重みのある電化製品だからです。
日頃から高所で作業をするのに慣れていないと、落下や感電などの生死に関わる事故につながる可能性がでてきます。
また、曖昧な知識だけで作業を進めてしまうと、部品の損失や故障する確率も増えてしまいます。
危険な状況を未然に防ぐためにも、家庭用エアコンの取り外し工事は、業者のプロフェッショナルに依頼しましょう。
取り外し工事の費用相場
エアコンの取り外し工事の費用相場は、標準工事費、追加工事費、処分費の合計で決まります。
室外機が室内機と同一階に設置されていれば、「標準工事」にあたるので、大体4,000~10,000円で取り外しが可能です。
しかし、屋根などの別の場所に室外機が設置されていると、「特殊設置」にあたるので、追加料金がかかってしまいます。
追加料金の相場は、約2,500~5,000円のため、思わぬ出費に驚くことがあります。
複数社を比較して見積もりを行ったりと、予算の計算には注意しましょう。
家電リサイクル法とは
処理施設でも手に負えないサイズの粗大ゴミは、リサイクルすることも困難で、ほとんどが埋め立てられている現実にあります。
「家電リサイクル法」とは、まだ利用できるそのような廃棄物の減量を目指すべく、リサイクルを推進した取り組みのことです。
この法律でテレビ、冷蔵庫・冷凍庫、エアコン、洗濯機の4品目が「特定家庭用機器」に指定され、小売業者と製造業者が「リサイクルを推進すること」を義務付けられました。
今ある貴重な資源を、有効的に利用していくために定められた法律となっています。
エアコンの処分には家電リサイクル券が必要
エアコンを処分するには、「家電リサイクル券」というモノが必要となっています。
家電製品を処分場に持っていくときには、欠かせない存在なのです。
数多くのトラックの出入りが激しい処分場で支払いをするには、細々とした管理も忙しく、膨大な時間がかかるため、スムーズに作業を進めることができませんよね。
そこで、前もって費用の支払いを記入し、やり取りをカンタンにしようと作成されたのが「家電リサイクル券」です。
エアコンの処分方法
エアコンの処分方法としておすすめなのは、指定取引場所、リサイクルショップ、家電量販店、引っ越し業者、不用品回収業者を利用することです。
また、メルカリやヤフオクなどのネットオークションやフリマアプリに登録し、個人で売り出すのも良いでしょう。
指定取引場所に持ち込む場合
エアコンを指定取引場所に持ち込みたい場合には、まず郵便局の貯金窓口に行きましょう。
そこで、「家電リサイクル券(料金郵便振込方式)」を購入する必要があります。
窓口で券を受け取ったら、必要事項(メーカー名とサイズ等)を記入して、リサイクル料金を支払ってください。
ちなみに窓口やATMでの振込は、1件につき100~200円程度かかります。
たった少しの金額かもしれませんが、テレビや冷蔵庫などを一緒に処理する場合には、相当な額になるため注意しましょう。
振り込み作業が完了したら、「支払い済みの家電リサイクル券」と「使わなくなったエアコン」を指定取引場所に持ち込みます。
エアコンの家電リサイクル料金の相場は、約1,000円です。
しかし、運搬料や搬出量を込みで計算すると、約5,000~20,000円程度になります。
当日に料金トラブルを避けるためにも、事前に最寄りの指定取引場所へ電話して、しっかりと確認しておきましょう。
家電量販店に持ち込む場合
エアコンを家電量販店に持ち込む場合には、自ら家電量販店のカウンターまで持っていきましょう。
「家電リサイクル券」は、直接店舗で購入することが可能です。
店舗によっては、別の回収専門業者に依頼して、要らないものを自宅まで回収に来てくれるところもあります。
また、リサイクルにかかる費用と支払いのタイミングは、家電量販店によってさまざまなので、事前に問い合わせましょう。
ネットオークションに売り出す場合
エアコンをネットオークションに売り出す場合には、まずアプリに登録することが必要です。
しかし、無事に出品しても、すぐに入札者が出ると限らないという大きなデメリットがあります。
さらに、落札者が決まれば、梱包から発送までの手続きを自ら行う必要があるため、多くの時間も費やし、あまりおすすめはできません。
また、家電製品はキレイにダンボール箱に入れておかないと、衝撃によっては破損してしまい、相手に到着してからクレームになる可能性があります。
上記のことを踏まえたうえでも、エアコンはネットオークションで売り出すべきではないと言えるでしょう。
不用品回収業者に処分を依頼する場合
エアコンの処分を不用品回収業者に依頼する場合は、自分で持ち込む必要がないので、スムーズに引き取り作業を進めることができます。
価格はエアコンのサイズによりますが、約5,000~10,000円程度です。
家電量販店と比べると、処分にかかる費用は多少高くなりますが、運搬費などを考慮すると大差はありません。
また、家庭に軽トラなどの積載車がない方には、持ってこいの処分方法ですね。
しかし、自宅に来て運んでくれると言っても、利用するときの立ち合いは必要になります。
自治体の回収のように、家の前に置いておくだけにはいかないので、お仕事で忙しい方も当日は休みを取っておきましょう。
エアコンを処分する際の注意点
エアコンの処分する際に、注意したいポイントをご紹介します。
損をしない気持ちの良い取引をするために、気を付けるべき重要ポイントをまとめてみました。
違法な不用品回収業者に注意
残念ながら、「家電リサイクル法」に違反している悪徳な違法業者が一定数存在しています。
当日になって、想定外の多額の請求を掲示されてしまい、泣き寝入りすることになってしまったというケースもあるようです。
引取予約の電話をかけた時点で、コミュニケーションなどの対応が悪いと感じた場合は、早急に取引を中止しましょう。
また、契約する時には必ず見積もり書をもらい、終了時まで大切に保管するようにしましょう。
きちんと対策をして、騙されることのない環境を作っておくのが大事です。
持ち込みは運搬費や手間がかかる
エアコンを指定取引場所や家電量販店に持ち込む場合には、手間や高額な運搬費用がかかってしまいます。
さらに指定取引場所は、郵便局で「家電リサイクル券」を購入する必要もあり、累計するとかなりの時間を費やしてしまうのではないでしょうか。
このような点を考慮すると、運搬から買い取り作業までの工程を、すべて任せられる不用品回収業者はメリットが大きいかもしれません。
無駄な労力を消費せずに効率よく、カンタンに処分を済ませましょう。
家庭用エアコンの室外機について
引っ越しの片付け中にうっかり忘れやすいのが、家庭用エアコンの室外機。
外に設置してあるため、部屋の片づけに追われて気づかない方もいるかもしれません。
また、片付けの終盤にふと思い出したにも関わらず、処分の仕方が分からなくては困ってしまいますよね。
そういう状況を未然に防ぐためにも、エアコンの室外機はどのように処分するべきかをまとめてみました。
室外機の処分にかかる費用
家庭用エアコンの室外機は、かなりの重量があるため、必ず業者に依頼しましょう。
なんと大きいモノでは50㎏を超える場合もあるので、とくに力の弱い女性やお年寄りの方は、自力での運び出しは大変困難になります。
安全面を考慮して、絶対に作業は一人で進めないようにしてくださいね。
また、エアコンの室外機の処分にかかる費用は、「家電リサイクル券」を利用して約1,000~2,000円程度です。
券をもって、指定取引場所や家電量販店に持っていきましょう。
しかし、この費用の中には、運搬費と取り外し料金は含まれていないので注意してくださいね。
運搬費や取り外し料金を含めるのであれば、おおよそ5,000~10,000円くらいの目途を立てていた方が良いでしょう。
処分費用のことも考えた上で、余裕を持った準備をしておくのがおすすめですよ。
まとめ
不要となったエアコンを処分する方法はたくさんあります。
指定取引場所や家電量販店に行き、家電リサイクル券を使って引き取ってもらう方法。
フリマアプリやネットオークションを利用して売却する方法。
不用品回収業者に依頼して、回収をお願いする方法。
エアコンを自分で取り外すには時間がかかりますし、ケガをする危険性も0ではありません。
それぞれの良い点と悪い点を理解したうえで、どうするべきかよく検討し、自分のライフスタイルにあった選択をしましょう。