かたづけレスキュー隊

TOP>お掃除コラム>空き家の解体費用はどれぐらい?解体の流れを分かりやすく解説

 

日本では少子高齢化に伴う人口減少などにより空き家が問題になってきています。

空き家がメンテナンス等をされずに放置されていると、老朽化により次第に崩れていきます。

勝手に敷地内で崩れていくならばまだ問題はありませんが、崩れ落ちた瓦礫が敷地外に落下したり、強風により屋根材が飛んでいったりすると、周囲の関係ない人達にまで迷惑をかけることがあります。

そんな持て余した空き家問題を手っ取り早く解決できるのが解体工事です。

解体工事は使わなくなった建物を取り壊す工事のことを言いますが、実際にはただ壊せば良いというものではなく、様々な手順を踏んで安全に配慮して行われます。

 

空き家の解体工事の流れ

 

実際にどのような手順を踏んで行われるのかを簡単に説明していきます。

①解体工事の見積もりを取る

あなたが解体工事を依頼したいと思ったら、まずは解体工事の業者に見積もりをとってもらいます。

業者に家の状況を見てもらい、実際にどれくらいかかるかを算出してもらいます。

もしその金額に納得できれば契約完了で解体工事へと進みます。

②ガスの配管や電気の配線の撤去

解体工事が開始される前には事前準備が必要です。

それは空き家につながったガスの配管や電気の配線の撤去です。

これらを怠って解体工事を始めてしまうと、ガス爆発や電気火災などの大事故につながるかもしれません。

したがって、ガス・電気・電話などの引き込み配管および配線は専門業者を手配して確実に撤去しておきましょう。

しかし、水道に関しては解体工事中に使用することがあるため、水道も込みで何を撤去しておくか依頼した解体業者に確認しておくと安心です。

これらの準備ができたらいよいよ解体工事の開始です。

③解体工事の開始

 

 

高所での作業用に足場を組み立て、防塵や防音のシートを建物にかぶせます。

このシートは工事のためというよりは、近隣の方への配慮のために使用されています。

次に、建物から手作業で撤去きるものを全て撤去してしまいます。

畳や瓦、不要な家財道具などは重機を使用する前にあらかじめ取り除いておきます。

そしていよいよ重機の登場です。

建物が壁・屋根・柱などだけになったら、重機でそれらを解体していきます。

解体方法は建物の構造により変わりますが、建物にあった解体方法を選ばないと事故に発展することも予想されるため慎重に行われます。

建物を無事に取り壊せたら、最後に地中に残った基礎を掘り出して、解体工事自体は終了です。

工事が完了すると、解体で出た廃材の収集と搬出をします。

また、地中に廃材やコンクリートなどが残っていないかも確認します。

これらが完了し、地面を平らに整地したら解体工事は全て完了となります。

どのような流れで解体工事が進められるかお分かりいただけましたか?

 

解体工事のメリット

 

では、次に解体工事を行うメリットを見ていきましょう。

空き家に関わるとトラブルから解放される

解体工事の一番のメリットは、何と言っても空き家によるトラブルから解放されるということではないでしょうか。

空き家を持っている限り、所有者として最低限の管理は必要になってきます。

もし管理を怠った結果、空き家の倒壊などにより周囲の人やものに損害を与えるようなことがあれば、慰謝料などを請求されてしまうかもしれません。

また空家対策特別措置法という法律によって、放置された空き家を「特別空き家」に指定されてしまうと、罰金刑や行政代執行などの処罰を課せられる可能性もあります。

したがって、空き家を所持している限りは、必要最低限の管理の手間と出費から逃れられないのです。

不動産の価値が下がる可能性がある

また、空き家を解体するメリットはまだあります。

空き家がある地域は治安が悪くなると言われており、あまり治安が悪くなってしまうと土地の不動産価値も下がる恐れがあります。

更地にすることで治安の悪化を防ぐことができ、また、景観が良くなることで売却をしやすくなることもあるようです。

 

解体工事を行う上での注意点

 

では、実際に解体工事を検討し始めたなら、どのようなことに注意していけば良いでしょうか?

解体工事を依頼するときの注意点がいくつかあります。

見積もりに気をつけよう

まずは見積もりについてです。

解体業者を決めて依頼をすると見積もりを作ってくれますが、絶対に解体現場を見てもらうようにしましょう。

実際に解体現場および周辺環境を確認してもらわないと、どれくらいの手作業が必要になるのか、

重機を運び込める場所なのか、どこまで養生をしなければいけないのかを正確に判断してもらえません。

条件によっては倍以上費用が膨らみ、見積もり以上の費用が請求されるなどのトラブルに巻き込まれるかもしれません。

まれに、現場を見なくても見積もりを作る業者がいるようですが、本当にそのような業者を信頼して良いかどうかきちんと判断する必要があります。

信頼できる業者か

次に気を付けたいのが信頼できる業者かどうかです。

何事もトラブルがなく解体が完了するのが一番。

そのためには信頼できる業者を選ばなければいけません。

では、どのようにして信頼できる業者かを判断すれば良いのでしょうか?

そんなときに確認しておきたいのが、「マニフェスト伝票の保管状況」と「賠償責任保険の加入」の二点です。

マニフェスト伝票とは今までの廃棄物処分方法の履歴をまとめたもので、

現場ごとに発行した上で、五年間保管することが義務付けられています。

不法投棄などのトラブルに巻き込まれないように、このマニフェスト伝票が正しく保管されているかを確認しておきましょう。

また、工事中の事故が起こった場合の近隣に対しての補償をするための賠償責任保険に加入しているかも確認が必要です。

もしこの保険に加入していなければ、万が一のときに依頼者であるあなたまで迷惑をこうむるかもしれません。

一般的に、5000万円以上の賠償責任保険に入っているかが基準とされるようです。

工事の前に近隣住民へ挨拶をする

信頼できる解体業者にめぐり会い、不備のない見積もりを受け取って契約したら工事が始まりますが、工事中のトラブルにも巻き込まれないように、気をつけたい点があります。

工事が始まる前には近隣住民の方へ挨拶に行くのが一般的ですが、このときは依頼主本人と解体業者のセットで向かうようにすると良いです。

顔見知りであるあなたが挨拶に出向くことで近隣住民からの信頼を得て、解体業者が専門的なことを説明することで工事に納得してもらうと、近隣の方とのトラブルを避けられるようになります。

空き家を持っている理由は人それぞれあると思います。

しかし、どんな事情があれ空き家を所持している限りは空き家の管理は所有者の責任です。

使わない建物に対して決して安くない管理費用を払い続けるのは大変です。

空き家の管理にうんざりし始めたら、解体を検討してみてはいかがでしょうか?

2019年1月9日更新
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